RPAを導入する前にした方が良いこと

私の周囲でも、RPAの導入検討を始めている企業様がいくつかあります。働き方改革でホワイトカラーの生産性向上が言われていることも強く影響しています。個人的には、労働集約型産業の省力化の方が重要にも思えますが。

導入検討している企業様は、「働き方改革実行委員会」などの委員会やプロジェクトチームを組んで、RPAを導入したらどの程度の省力化・労働時間削減ができるのか試算や検討されています。

が、先週受けたRPAの勉強会で、衝撃的な内容を聞きました。

それは~

  1. 実際に導入する前(あるいは検討と並行して)に、RPAのエンジンを特定せず、まずは実際の事務作業でチャレンジしてみる←無料で使用できる期間があるので、まずやってみる
  2. よほどRPAについて勉強や研究したヒトがいないと厳しい。これから導入するのであれば、一度で良いので専門家(RPAについて知っているITコンサルタント・ITコーディネータ)に相談するのが手っ取り早い←よく分かっていない者同士がアレコレ考える人件費よりも、相談料の方が安く、圧倒的に分かりやすいと
  3. RPAの導入コストだけでなく、研修費用も運用費用も考慮しておくこと←単体でなく、削減できた人件費と比較して初めて「高い安い」を言える状態になる
  4. RPAのシナリオ作成は、エクセルのマクロを組めるレベルなら、そう心配することはない。逆に言うと、マクロを組めない場合は、エンジンを吟味する必要がある(GUIとコマンドライン、そんな感じ?)
  5. 「導入するための、導入ありきの」検討会・委員会であってはならない。検討した結果、RPAを導入しない判断があってしかるべき

なるほど、でした。

委員会やプロジェクトチームで検討する前に、「業務の見直し」「業務の標準化」「業務マニュアルの整備」は当然とも。この部分は、私も働き方改革対応セミナーでお話しさせていただく内容ですので、全く異論の無いところです。業務の属人化を防ぎ、業務のグループ化・チーム化を進める、そしてITの力でカバーできる部分は何かを究める、です。私は、アナログなところからアプローチします。

「業務の見直し」「業務の標準化」「業務マニュアルの整備」は、やって当たり前のはずですが、中小企業の現場ではなかなか…。
↑ 外部のコンサルタントを使う方が、コレも手っ取り早いです。業務マニュアルですが、「数年、年1、半期、月、旬、週、日々」で区別して書き出してください。標準化は、数名で業務マニュアルを相互チェックするところから。

いや、流石というか、実際にRPAの導入コンサルに携わっているコンサルタントさんから話しを伺うと、全く違う世界が見えてきました。「こんなん、当たり前やん」そう思われる方も少なくないかも知れませんが、RPAの素人はそう思いました。