マイナンバーセミナーに参加する前に

今、マイナンバー制度に関するセミナーが花盛りです。
参加費無料が圧倒的に多いので、参加しやすいのでしょう。
100名程度の定員なら、すぐに満杯になるようです。

さて、今開催されているマイナンバーセミナー、参加して良いものでしょうか。
「ガイドラインと安全管理措置をそのまま説明するセミナー」は、ダメです。「書式一切をお渡ししますセミナー」もダメです。

ガイドラインと安全管理措置を知りたいだけなら、国が出す資料類を見た方がマシです。といっても、一般の企業人を対象としたマイナンバーセミナーなら、ガイドライン等の説明だけです。むしろ、無料のセミナーなら、その後に説明される安全管理措置をラクにするツールの説明の方が価値があります。「ああ、そういうのがあるんだ」知ってから、費用との絡みで判断すればよいわけです。市販の給与計算アプリを使っているのであれば、開発元のマイナンバーセミナーも良いと思います。

書式は、まだ固まっていません。それ以前に、安全管理措置(セキュリティ)の対応を決めない限り、前には進めません。

「対象業務の洗い出し」「対象業務の事務フロー」が一番最初に来て、それに対応して「安全管理措置」そして「取扱規程」次に「就業規則類の変更」です。それらを、実際にアクションを起こせるような内容で解説するセミナーは、ほとんどないのではないでしょうか。少なくとも、私が参加した無料のセミナーでは、ゼロでした。

では、有料のマイナンバーセミナーが良いのでしょうか。講師が、どのような分野の方なのかに注目しましょう。法律・規定とセキュリティの両方を解説できる方、講師の経歴・キャリア・資格から確認できます。

マイナンバーセミナーに参加される人事総務のご担当者なら、「取扱規程」「就業規則」に興味が向いてしまうと思います。が、本丸は「安全管理措置」。
それらの説明がない、ガイドラインの解説だけのセミナーに行くなら、国の公表資料で十分です。

逆に、情報セキュリティの専門家のセミナーだと、人事総務のご担当者には荷が重いのではないでしょうか。

時間が限られているなか、難しい問題です。

国の公表資料